重要性を知る

【寝なかったらどうなるの】睡眠とは?【疲労回復だけじゃない】

女の子
女の子
人って、なぜ毎日何時間も寝るの?
それだけ人生損してない?
みきや
みきや
確かにそういう気持ちも分かるよ
でも睡眠には重要な役割があるんだ

睡眠とはどのような状態なのでしょうか?

そして、人はなぜ睡眠を行うのでしょうか?

睡眠が重要な存在であることは、多くの方が体感されていると思います。

寝不足では100%の力が出ず、いくら我慢を続けていても最終的には眠ってしまいます。

まだ解明されていないことも多い睡眠ですが、この記事では、そんな睡眠についてできるだけ分かりやすくお伝えします。

睡眠に関する知識を1つでも増やして、日々の眠りに活かしていただけると幸いです。

睡眠とは

どんな状態?

そもそも睡眠とはどのような状態なのでしょうか?

意識が無くなり、眠っている間のことは基本的に覚えていません。

小さな刺激は感じず、少し揺さぶられたりしても起きることはありません。

一方で、大きな音や強い光など、一定以上の刺激を受けると目覚めます

これが、睡眠が気絶や死とは異なる特徴的な点です。

また活動が続いている状態か否かという分け方もできます。

睡眠時は、死状態とは違い呼吸をしています。

つまり睡眠中も体内の細胞たちは活動を続けています

睡眠の種類

睡眠には、レム睡眠ノンレム睡眠と呼ばれる2つの状態があります。

一晩の中で、この2つの睡眠が交互に繰り返されています。

主に身体の活動を低下させているのがレム睡眠、脳の活動を低下させているのがノンレム睡眠です。

レム睡眠は、身体は休んでいますが、脳は起きて活動を続けている状態です。

後で深掘りしてお話ししますが、夢を見るのもレム睡眠の時だと言われています。

また身体を休めているレム睡眠の状態のまま意識だけが戻ってしまうと、金縛りの状態になってしまいます。

一方のノンレム睡眠は、脳は休んでいますが、身体は活発な状態です。

もう少し正確に言うと、脳の中で、記憶や思考をする部分が休まっており、身体に指示をする部分などが働いている状態です。

寝返りが行われるのは、身体に指示をする部分が起きているノンレム睡眠の時です。

どちらの睡眠も欠かせないものですが、なぜ2つの睡眠が存在するのでしょうか?

それは脳の機能を一斉に停止してしまわないためです。

全部の機能を一度に休めてしまうと、脳を起こす人がいなくなってしまいます。

身体は脳が起こしてくれますが、脳を休める時には身体(に指示をする部分)に起こしてねとお願いをして寝るのです。

睡眠の役割

睡眠の主な役割は休息です。

睡眠中に行われていることの1つに、記憶の整理があります。

1日生活をしていると、膨大な量の情報が脳に入ってきます。

それらは重要な情報からどうでもいい情報まで、ごちゃ混ぜな状態です。

ですから必要な情報と不要な情報を分類し、重要な情報から順に整理しなければなりません。

「勉強した後は寝ないと記憶が定着しない」と言われたことがありませんか?

それは睡眠を取ることで記憶を整理し、必要なときに適切に取り出せるようするためです。

その他には、細胞の修復が行われています。

多くの方が想像されるのは、運動で疲労した筋肉細胞の修復ではないでしょうか?

筋肉細胞ももちろんですが、体内の細胞はそれだけではありません。

情報の伝達を担っている神経細胞や、免疫機能の維持に欠かせない免疫細胞もリフレッシュが必要です。

例えば睡眠不足で免疫細胞の働きが低下すると、ウイルスや細菌をやっつけることができず、病気になるリスクが高まります。

睡眠による休息は、健康に日常生活を送るために必要不可欠なものです。

睡眠には重要な役割があり、たかが睡眠と侮ってはいけません。

また睡眠は、1日中家にいて身体の疲労がほとんど無かったとしても、省略することはできません。

それは今お話ししたように、睡眠は身体の疲労回復だけでなく、記憶の整理や健康の維持なども担っているからです。

睡眠に関する疑問

なぜ毎日何時間も眠るの?

身体だけでなく、脳も回復させるためにはそれだけの時間が必要だからです。

人は毎日7~8時間ほどの睡眠が必要ですが、睡眠時間は動物によって様々です。

例えばコアラの1日の睡眠時間は、なんと20時間もあると言われています。

一方キリンの1日の睡眠時間は、わずか20分ほどです。

勘違いしてはいけませんが、コアラが怠けているわけでもキリンが寝不足なわけでもありません。

その動物にとって、最適な睡眠時間は異なるのです。

このような睡眠時間の差は、なぜ生じるのでしょうか?

大きな違いとして、食べられる立場にあるか、食べる立場にあるかが挙げられます。

食べられる立場にある動物は、いつ敵に襲われるか分からないため、呑気にぐっすり眠っていられません。

そのため睡眠時間は短い傾向にあります。

逆に食べる立場にある動物の睡眠時間は長い傾向にあります。

また草食動物か肉食動物か、身体が大きいか小さいか、などによっても必要な睡眠時間は変化します。

そのような複雑な事情が絡み合った結果、快適に日常生活を送るためには、人間の場合は7~8時間の睡眠が必要となりました。

また発達した記憶・思考の脳を休める必要があることも、睡眠時間に影響を与えています。

ですから、「睡眠時間を減らす」ということは基本的にできません。

多くは何らかの悪影響が表れてしまいます。

寝なかったらどうなるの?

眠気に負けてしまうので、いくら頑張っても寝ないことはできません。
もし強制的に眠れない状態にされたら、死にます。

たとえ身体を動かしていなくても、記憶の整理や健康の維持のために睡眠は欠かせないとお話ししました。

それでは無理やり起き続けたら、最終的にはどうなるのでしょうか?

マウスを使った実験では、多くのマウスは2週間ほどで死んでしまいました。

食事は与えられています。

制限したのは、睡眠のみです。

また人間では、11日間の断眠記録が報告されています。

睡眠不足になると思考力の低下や集中力の低下などが表れますが、その後も断眠を続けると、幻覚や記憶障害などいくつもの異常が表れたそうです。

もちろんそのような状態では、日常生活なんてまともに送れません。

キリンのように1日の睡眠時間が短い動物であったとしても、睡眠時間が0すなわち全く眠らずに活動を続けられる動物はいないと言われています。

眠らないように頑張っていても、最後は眠気に負けてしまうと思います。

眠気は脳からの強い危険信号であり、睡眠はそれだけ生命にとって重要なものなのです。

夢って何?

記憶の断片をごちゃ混ぜにしたもの??

これはとても難しい問題です。

夢は睡眠の中でも研究が難しく、分かっていない部分が多くあります。

先ほど睡眠の役割の1つに記憶の整理を挙げました。

この記憶の整理は、身体を休ませているレム睡眠中に活発に行われています。

レム睡眠中は脳が活性化していますが、このとき脳に送られた刺激は、目などの視覚に関係する部分を同時に刺激してしまいます。

それが夢という形で表れているのではないかと言われています。

なお夢の中であり得ないことが起こるのは、記憶の整理をする際、様々な記憶が次々に刺激されるからだと言われています。

またレム睡眠中に見ていた夢は、ノンレム睡眠になると忘れてしまいます。

そのため夢は、毎日必ず見ていますが、起きると覚えていないのですね。

夢を思い出せるのは、主にレム睡眠の状態から覚醒した時です。

直前まで見ていた夢を思い出すことができます。

睡眠で大事なこと

ここまで少し難しい内容の話もしてしまいましたが、結局日々の睡眠で大事なことは何なのでしょうか?

それは、脳や身体の回復をサポートしてあげること、逆に言えば妨げないことです。

このことについて、3つのポイントを見ていきます。

睡眠時間の確保

人間の脳は記憶や思考を行うことができ、とても高性能です。

ですがその性能を維持するためには、日々のメンテナンスが欠かせません。

またそのメンテナンスも念入りに時間をかけて行う必要があります。

先ほどもお話ししましたが、そのような理由から睡眠時間を減らすことはできません。

朝に疲労感が残っている場合、まずは7~8時間の睡眠時間をしっかりと確保できるように生活を見直してみましょう。

なお睡眠時間が確保できた後は、もう1ランクアップして睡眠の質にもこだわることで、より良い眠りが得られます。

快適な睡眠環境

質の高い睡眠を得るためには、快適な睡眠環境作りも大切です。

余計な光が差し込んでいませんか?

特に夏や冬、部屋の温度と湿度は適切ですか?

寝具は身体に合ったものを使用していますか?

腰痛や肩こり・首こりなど、もし身体に異常が表れているならば、早急に対処する必要があります。

気持ちの良い朝を迎えること

そして何よりも、「良い眠りができた」と感じられることが最重要です。

その日の睡眠が良かったか悪かったかは、目覚めに顕著に表れます。

目覚めというフィードバックを大切にして、睡眠をより良いものに改善していきましょう。

まとめ

睡眠は、脳と深い関係があり、まだ全てが解明されているわけではありません。

しかし、睡眠は生きていくために必要不可欠なものであることが分かっています。

後半では睡眠で大事なことについてお話ししましたが、睡眠の質はそれだけで決まるわけではありません。

起きてから寝るまでの生活全体によって睡眠はつくられます。

ですから、あまり細かいことばかりを気にしてしまうのではなく、もっと広い視点で「健康的な生活を送る」ことも大切なのかもしれません。