朝ご飯食べないの??
それに身体もまだ起きてなくて、何も食べる気分じゃないしー
朝ご飯、毎日欠かさず食べていますか?
普段から朝ご飯を食べないのに慣れているから大丈夫?
前日の夜にいっぱい食べたら問題なし?
実はそれらは大きな間違いです。
確かに朝は忙しいですよね。
でも朝ご飯を抜いた悪影響は、お腹が空くだけに留まりません。
なんと集中力が低下し勉強の効率が悪くなったり、太りやすくなったりする可能性もあるのです。
ご飯を食べないのに太りやすくなるとはどういうことなのでしょうか?
あなたの知らない朝ご飯の秘密を解説します。
朝ご飯で身体の調子を整え、快適な1日の生活を送りましょう!
目次
なぜ朝ご飯が重要なのか
朝ご飯は午前中の活動のエネルギー
夜ご飯は1日の疲れを癒したり、時に贅沢したりする楽しみの時間ですよね。
一方で朝ご飯には、これから1日の活動を始めるために必要なエネルギーを蓄える役割があります。
一時期、朝カレーが流行ったことがありました。
もちろん無理してカレーを食べる必要はありません。
ですが自身の持つ本来の能力を100%発揮させるためには、朝食をしっかりと取り、エネルギーを摂取することが大切になります。
このようなお話をすると、「前日の夜のうちに先取りして食べてしまってはいけないの?」と疑問を持たれる方がいらっしゃるかもしれません。
確かに夜食を取ることで、朝ご飯を抜いても活動ができてしまいそうに感じます。
しかしよく考えてみてください。
夜に食事をすると、食べたものの消化はいつ行われるでしょうか?
もちろん夜中に活発に行われることになります。
すると本来睡眠中に行われるべき身体の休息は、食べ物の消化活動によって妨げられてしまいます。
それは睡眠の質が低下することを意味しています。
ですからエネルギーは朝に補給すべき、すなわち朝ご飯をしっかりと食べるべきなのです。
代謝がUPし太りにくい身体になる
睡眠中、身体を休めるため内蔵は活動量を低下させています。
朝になり目覚めると再び活動を始めますが、積極的に使わなければ固まったままです。
「朝起きて支度も始めているけれど、身体がまだ起きていない感じがする」と思うことはありませんか?
それはまだ内蔵が睡眠中の状態を引きずっている証拠です。
朝ご飯を食べることで、胃や腸などの消化器官は活動を始めます。
すると寝ていた身体が起きて、活発に活動できるようになります。
言い換えるならば、朝ご飯は身体の準備体操の役割を担っているのです。
また特に冬には、朝ご飯を食べることで身体が内側から温まってくるのを感じることがあるかもしれません。
それは消化・吸収の活動により筋肉が活発に動くことで、同時に熱が発生しているからです。
これにより睡眠中に下がっていた体温は活動に適した体温に上がります。
体温の変化についてはこちらの記事でも解説していますが、体温が上昇することで血流が良くなり基礎代謝がUPします。
代謝がUPすると、エネルギー効率が高まり消費カロリーが増加します。
つまりダイエット効果が期待できるのです。
朝ご飯を食べなければ体温は低いままですから、これらの作用は起こりません。
これが朝にご飯を食べた方が痩せやすくなり、むしろ食べない方が太りやすくなる理由です。
病気のリスクが低下し健康的な生活を送れる
朝ご飯には肥満や糖尿病などのリスクを低減させる効果があります。
血糖値とインスリンの関係から、このことについてお話しいたします。
ちなみに血糖値とは、糖尿病の心配をしている方がよく気にしている、血液中の糖質の量を示す数値です。
そしてインスリンは血糖値を下げてくれる有難いホルモンで、糖尿病の患者さんの治療でも用いられています。
しかし過剰に分泌されると、脂肪として体内に蓄積し肥満の原因となるので注意が必要です。
それでは本題に入ります。
糖質は多くの食べ物に含まれています。
ですが食事を抜いたりして糖質が不足すると、困った身体はたんぱく質から借金をしてエネルギーを生み出します。
すると筋肉量が減少し、基礎代謝や運動能力は低下してしまいます。
また糖質の1つであるブドウ糖は、脳にとって唯一のエネルギー源です。
もし不足してしまうと、集中力や記憶力が低下する原因になります。
ですから、甘いものの食べ過ぎはいけないと言われますが、一方で取らなさ過ぎも身体に害となります。
それでは安全に糖質を摂取するためは、どうすれば良いのでしょうか?
答えを先に言うと、少しずつ摂取すれば特に問題はありません。
具体的には、同量の糖質であっても朝昼夕の3回に分けて、ゆっくりと時間をかけて食べることが重要です。
ですから、その中の重要な1回である朝ご飯を抜くのはNGです。
なお1回の食事量が多かったり早食いをしたりすると、糖質は一気に体内に取り込まれ、血糖値が急激に上昇してしまいます。
すると体内では血糖値を正常値まで下げるために、大量のインスリンが分泌されます。
インスリンは血糖値を下げてくれるホルモンだとお話ししましたが、余ると脂肪になってしまいます。
ちなみに早食いは早死にすると聞いたことがあるかもしれません。
このように言われるのは、一気に糖質が取り込まれることで血糖値のコントロールが出来なくなってしまい、肥満や糖尿病のリスクが高まるからです。
また人は血糖値が急激に低下すると空腹を感じます。
つい間食をしてしまうのは、血糖値の低下が原因かもしれませんよ。
甘いものが欲しくなることとも合致していますね。
ですが、そもそも血糖値は急激に上昇させなければ急激に下がることもありません。
つまり朝ご飯をはじめ3食の食事をきちんと取ることは、糖質の摂取を分散させ、血糖値の急激な上昇を抑えるために欠かせません。
間食の対策と言う面からも重要です。
さらに朝は、インスリンの分泌が昼や夜と比較して適切です。
従って多少糖質を多く取り過ぎたとしても、過剰な分泌や肥満をそれほど心配する必要はありません。
ですから同じ量のご飯を食べるなら、朝に食べたほうが健康に良いと言えます。
もし朝ご飯を抜いてしまうと…
食事のリズムが乱れ肥満になるリスクが高まる
朝ご飯を食べることで血糖値の急激な上昇が抑えられるという話をしました。
少し話が重複してしまいますが、逆に朝ご飯を抜くと、その後の食事で血糖値が上がりやすくなります。
血糖値に異常が生じると、満腹感が得られにくくなったり空腹感を感じやすくなったりします。
それにより昼食や夕食を食べ過ぎてしまったり、場合によっては間食や夜食をしてしまうようになります。
最終的には、肥満などの生活習慣病のリスクを高めてしまいます。
かといって朝ご飯の分だけ1日の摂取エネルギーが少ないままだと、基礎代謝が低下してしまいます。
すると食べたものを効率よくエネルギーに変換できなくなるので、同じものを食べても太りやすい身体になります。
昼と夜の2食ではなく、朝ご飯で食事のリズムを作ることが健康的な生活を送るうえで大切なのです。
記憶力や集中力の低下
脳の主な活動エネルギーはブドウ糖です。
もしこのブドウ糖が不足してしまうと、イライラしやすくなったり集中力が続かなくなったりします。
記憶力も低下することから、勉強に支障をきたす恐れがあります。
従って、ブドウ糖は学生にとっても必要不可欠なものであると言えます。
ブドウ糖は食事によって得ることができます。
しかし、もし朝ご飯を食べなければ、午前中の脳に必要なブドウ糖が不足してしまいます。
実はブドウ糖は体内に約12時間程度の短い間しか貯蔵しておくことができません。
しかもその量はごくわずかだけです。
先ほど、前夜にエネルギーを先取りしておくことは、肥満や糖尿病のリスクの面から良くないことをお話しました。
ですがブドウ糖に関しては、そもそも先取りしておくことができません。
このことからも、夜食ではなく朝食をしっかりと取ることが重要であると言えます。
体力を発揮できない
朝ご飯を抜くと、脳だけでなく身体のエネルギーも足りなくなります。
十分な食事を取らずに身体の中のエネルギーが不足すると、どうなるでしょうか?
体内では予備のエネルギーを消費し、それでも足りなければ他を犠牲にして無理やりエネルギーを作り出します。
例えるならば、金欠になったとき、何かを売ったり余分に働いたりしてお金を得ようとしますが、それでも足りなくなると借金をしてしまうような感じでしょうか?
エネルギーの借金により、身体の様々な機能は本来の能力を奪われてしまいます。
例えば身体の重さ、だるさや疲労感を感じやすなり、元気に活動ができなくなります。
すなわち朝ご飯を食べないことでエネルギーが不足すると、その悪影響は身体中に広まることになります。
またそのような生活が続くと、将来病気になる危険性も高まります。
おすすめの朝ご飯とは?
食物繊維が多い穀物など
朝は血糖値の上昇を抑えてくれるインスリンの効きが良いので、血糖値が上がりにくい状態にあります。
しかし、だからと言って血糖値を急激に上げるような食事を取ると、インスリンが働きすぎて一気に血糖値が下がってしまいます。
血糖値が急激に下がるときには空腹感を感じやすくなったり、頭がぼーっとしやすくなったりします。
そこで血糖値が急激に上がりづらい食事としておすすめなのが穀物です。
具体的には、フルグラなどのグラノーラがお手軽ですね。
フルグラならば不足しがちな食物繊維や鉄分も同時に取ることができます。
大麦や精白した小麦製のパン
大麦や精白した小麦には、腸を刺激し急激な血糖値の上昇を抑えるホルモンを分泌する作用があります。
そのため、朝食にこれらのパンを取り入れることで、昼食後や夕食後の血糖値の上昇を抑えることができます。
またこれらは食べ過ぎを抑制する別のホルモンも分泌させるため、過食の防止にも役立ちます。
炭水化物
炭水化物に含まれているデンプンは、ブドウ糖に分解され脳のエネルギーとなります。
ブドウ糖は脳にとって唯一のエネルギー源であるにも関わらず、少量を短時間しか体内に貯めておくことができません。
そのため午前中から脳をしっかりと働かせるためには、朝ご飯で炭水化物を取ることが大切です。
しかし炭水化物は血糖値を急上昇させやすいため、注意が必要です。
炭水化物を取る際には、その前に血糖値の上昇を緩やかにする工夫をしましょう。
具体的には、サラダやたんぱく質を取ることで、血糖値の急上昇を抑えてくれるホルモンを分泌させることができます。
その後で炭水化物を取れば、脳に十分なエネルギーを供給したうえで、朝から元気に活動を始められます。
でも、朝からそんなことまで考えて朝ご飯を作ったり食べたりできないよというのが本音ではないでしょうか?
炭水化物の中でも、ご飯はゆっくりと消化・吸収されるのでおすすめです。
糖分がゆっくりと消化・吸収されることで、血糖値は急激に上昇せずに済みます。
それどころか、長時間継続して体内に供給され続けることで、空腹感も感じにくくなります。
なかでも新鮮さが命のブドウ糖が安定して脳に供給されるのは、とても嬉しいですね。
まとめ
朝ご飯で特に大切なことは、糖分を取り、脳と身体にエネルギーを補給してあげることです。
そうすることで午前中の時間を有意義に使うことができます。
しかし朝ご飯の役割はそれだけではありません。
毎日きちんと朝ご飯をとることで、生活リズムが安定し、健康的な生活を手に入れることができます。
生活の基本が衣食住であるように、食事はあなたの人生に密接に関わっています。
人生の3分の1を費やす睡眠とともに、1日に3度訪れる食事の時間も大切にしましょう。