居眠り運転なんて他人事だと思っていませんか?
確かに近くに実際に事故を起こした人でもいなければ、そんなことについて考えることはないかもしれません。
でもあなたも疲れを感じながらの運転や不注意によるヒヤッとした経験が1度くらいはあるのでは?
そんなあなたは居眠り運転予備軍かもしれませんよ。
このページに辿り着いたあなたはラッキーです。
車は正しく使えば、生活を豊かにするとても便利なものです。
人生に借金を抱える前に、容疑者としてテレビで放送されてしまう前に、人生を失う前に、行動を見直しましょう。
目次
居眠り運転は他人事だと思っていませんか?
3割を超える人が居眠り運転をしたことがある
3割という数字に驚かれた方も多いのではないでしょうか?
これだけの人が、運転中に意識が飛んではっと怖い思いをした経験があるのです。
本当にぐっすりと眠ってしまうだけが居眠り運転ではありません。
そもそも刻一刻と状況が変化する車の運転においては、一瞬意識が遠のいただけで大きな事故に繋がります。
「寝ていた」と気づいたときには既に遅いのです。
交差点に侵入してから、「そういえば青だっけ?」「赤信号に侵入してしまった!」といった経験はありませんか?
信号の無い横断歩道や視界の悪い曲がり角で、「何も考えてなかったけど、もし人がいたら確実に轢いていた」といった経験はありませんか?
高速道路で気づいたら、「2車線にまたがって走っていた」「直線だったからよかったけど、もしカーブしてたら事故を起こしていた」といった経験はありませんか?
不注意はいけませんが、その不注意の原因が、寝不足などが関係しているかもと思ったあなたは気を付けた方が良いかもしれません。
居眠り運転は長距離のトラックやバスの運転手だけの問題ではありません。
今では街中のほとんどの車がAT車となりました。
また最近は自動運転をアシストするような機能を持った車も続々登場しています。
このように運転が誰でも簡単にできるようになったことは良いことなのですが、この運転の余裕が漫然運転を誘発する原因にもなっています。
さらに話を深めると、居眠り運転が多く発生する場所ってどこがご存知ですが?
2つあるのですが、1つは高速道路です。
景色の変化に乏しく、また道もずっとまっすぐです。
そのため運転が退屈になりやすいのです。
加えて市街地よりもスピードを出しているため、そのスピードに麻痺しやすくなります。
もう1つはいつもの良く知っている道です。
この曲がり角は飛び出しが多い、この道は通学路になっているから、速度を落とそう、など道を知っていることは良いことです。
しかし逆に、どうせこの曲がり角は確認しなくても誰もいない、夜はほとんど車通りがないから安全、などという思い込みをしてしまってはいませんか?
高速道路も良く知っている道も、刺激が少ないことが運転を退屈に感じやすい原因の1つです。
そして退屈に運転をしていると、居眠り運転に繋がります。
たいていの人は疲れていても運転してしまう
今日セールの日だから買い物に行きたかったけど、疲れを感じるから運転を諦めよう。
このような話であれば運転を控えることは十分可能です。
しかし生活を送るうえでは、そういうわけにいかないことも多くあります。
例えば車で通勤している方。
1日の仕事を終えて帰宅するとき、仕事でいくら疲れていても車を運転して帰りませんか?
例えば車でドライブを楽しんだ帰り道。
もう車の運転に飽きてしまっても、車に乗って帰らなければなりませんよね?
他にもトラックやバス、タクシーの運転手のように、車の運転を仕事にしている方は疲れを感じながらも運転を続けた経験をお持ちの方が多くいらっしゃるかもしれません。
疲れている時、脳の回転は著しく低下しています。
疲労を感じながら勉強をしてもなかなか捗らないことを考えると分かりやすいと思います。
車の運転において、疲労が溜まり脳の回転が低下しているとどんな影響があるのか。
それは大幅な判断力の低下です。
車は時速60kmで走っているとき、1秒間で約17m進んでいます。
ただでさえ人間の視力が追い付かないようなスピードを出せる乗り物を扱っているわけですから、一瞬の判断のミスや見逃しは命取りとなります。
居眠り運転の危険性
命に関わります
判断力の低下が運転に大きな危険をもたらすのはもちろんですが、居眠り運転にはそれだけではなく事故を大きくしやすい要因があります。
それはブレーキを踏まないということです。
居眠り運転をしていて、はっと気づいてブレーキを踏んだけれどもう遅かったというパターンもあります。
しかし居眠り運転はその名の通り、意識が運転から外れており、事故を起こしてから我に返るわけです。
それは事故直前にブレーキが踏まれることが無く、走っていたスピードそのままで突っ込むことを意味します。
必然的に事故が大きくなることは誰にでも分かりますよね。
居眠り運転で人生が変わってしまうなんてバカな話はありません
車のフロント部分の修理代の出費が痛い。
なんて可愛らしいことで済むわけがありません。
居眠り運転はぼーっとしているときに起こるうえ、スピードを出している高速道路での発生率が高くなっています。
居眠り運転で事故を起こせば、普通に命を落とします。
一瞬の居眠り運転がそのまま永遠の眠りだなんて笑いものですよ。
命は何とか取り留めても、生涯後遺症が残るかもしれません。
また相手にそのような傷害を負わせてしまうような結果になったらどうでしょうか?
車を所持しているどころではないほどの借金を抱えることになるかもしれません。
あなたはそれだけの借金を抱えて人生を送れますか?
飲酒運転は自覚があります。居眠り運転には自覚がありません。
この記事で一番伝えたいことがこのことです。
飲酒運転が法律違反であることはみなさんご存知だと思います。
つまり飲酒運転をしてしまう人って、ダメだと分かっていてしているんですね。
一方で疲労時の運転は法律違反でしょうか?
疲れている時の運転は控えるようにといった類いのことはあるかもしれないけれど、明確にダメとは決められていないのでは??
とよく分かっていない方が大半だと思います。
疲労と言っても、どこまでは運転をしても良くて、どこからは運転をしてはいけないという明確な線引きがあるわけではありません。
そのため、ちょっと疲れを感じるけれどこのくらいなら大丈夫、と自分で勝手に決めてしまいます。
そして飲酒運転の場合の法律を犯している、というような自覚を持っているのと異なり、安易な気持ちでハンドルを握ります。
安全な運転をするために
リフレッシュする
人間の集中力には限界があります。
勉強でも、休憩をはさみながらでないと効率が悪くなってしまうのと同じですね。
身体を動かす
車の運転中は運転席に座ったまま同じ体勢で長時間いることになります。
身体が固まってしまうと、思うように運転も出来なくなってしまいます。
車から出て立ち上がって伸びをするだけでもリフレッシュ効果があります。
また、身体をひねるという動作はおすすめです。
長時間PCのディスプレイと対面した時にも有効ですが、身体をひねるという動きは日常生活ではなかなかないので、気持ちよく感じられるのではないでしょうか?
仮眠を取る
眠気を感じた場合は、短時間でも仮眠を取るようにしましょう。
昼ごはんの後うとうとして、ちょっとだけ昼寝をしたらスッキリしたなんて経験がある方も多いかと思います。
短時間の仮眠には身体を回復する効果はありませんが、脳をスッキリとリセットさせる効果は期待できます。
深く眠りこんでしまうと、その後が寝起きの運転となりそれはそれで危険ですが、ちょっと目をつぶるのは運転にプラスです。
長距離のドライブ時には、前もって疲れが現れる前に定期的に仮眠を取れるように計画しておきましょう。
窓をあける
高速道路でサービスエリアやパーキングエリアがすぐに無い時など、どうしても今すぐ運転をやめることができないときには窓を開けましょう。
外の空気を吸うことでリフレッシュできます。
スピードを出して走っている車には、勢いよく風が入ってきます。
夏の風邪は気持ちよく、冬の風は暖房でぼんやりとした意識をリセットしてくれます。
もちろんこれはあくまで応急処置なので、車を停止できる状況になったら、身体を動かしたり仮眠を取ったりすることも忘れないようにしましょう。
眠気作用のある薬の服用に注意
このことをいつも細かく気にしている方ってなかなかいないのではありませんか?
もしくはその1文を仮に見つけたとしても、無視して気にせず服用していませんか?
さすがに睡眠薬を服用して車を運転する人はいないと思いますが、副作用として眠気を催すことが明記されている薬を服用して運転することも変わりませんよ。
別の見方で考えてみると、寝不足による眠気というものは簡単に言えば脳がそろそろ寝ようよと言っている合図です。
それに対して薬の作用による眠気というものは、脳の運転しようとしている状態を殺して上書きするような形で支配されて起こっているものです。
意思に反して起こる眠気なのでとても危険です。
睡眠習慣を見直す
睡眠時間
運転中に眠くなる原因として挙げられることの1つが、睡眠時間が足りていないということです。
授業中にうとうとした経験のある方も多いと思います。
車の運転というものは受動的な授業とは異なり、本来能動的な行動でしかも次々と変化する状況に適切に対応していく必要のあるものです。
それにも関わらず眠気が勝ってしまうというのは相当疲れが溜まってはいませんか?
睡眠時間を惜しんで事故を起こしてしまっては元も子もありません。
実際にこんなデータも存在しています。
睡眠時間と事故の発生の関係を調べた結果なのですが、それによると最適な睡眠時間とされている7時間と比べて、1時間ほど少ないだけの5~6時間眠っていても、事故の確率は2倍近くに跳ね上がるそうです。
さらに睡眠時間が4時間未満になると、事故のリスクは10倍以上に跳ね上がるそうです。
これを聞いてぞっと恐ろしくなった方も多いのでは?
このサイトでは睡眠について詳しく取り上げているので、ぜひ他の記事も合わせてご覧くださいね。
不規則な生活
不規則な生活も居眠り運転のリスクを高める原因となります。
人間は朝になると太陽が昇り夜になると太陽が沈むのに合わせて生活するようにつくられています。
24時間営業のコンビニやインターネットの普及によって、夜でも起きていられる世の中が出来上がってしまいましたが、人間はそのような生活に対応できるようには進化できていません。
人間の体内のリズムを太陽の24時間の周期に合わせているホルモンは、光を基準にリズムを整えています。
不規則な生活はそのホルモンの適切な分泌を阻害し、健康にも影響を与えてしまいます。
免許を取得した頃を思い出して
人によってはとっくの昔のことになってしまったかもしれませんが、車を運転している方なら誰しもが経験したことのある初めての運転免許証の取得。
どんな気持ちで免許証を受け取りましたか?
これからは自分も車道を走れる一員だ。
一生無事故の安全ドライバーになるぞ。
あの頃の気持ちを思い出してみてください。
運転に鳴れるということは良いことですが、悪い意味で慣れが出てきて調子に乗った運転をすると必ずバチが当たります。
ゴールド免許の方も、もう一度自身の運転を振り返ってみましょう。
まとめ
居眠り運転というものは少し定義の難しいものです。
居眠り運転による事故が起きても、本人が認めなければ居眠り運転であることを証明することが難しいこともあります。
本当に眠ったまま運転なんてできないので、もう少し広く捉えて、眠気による不注意や一瞬意識が別の場所へ行っていたなんてことを原因とする事故を居眠り運転とすれば、あなたもこれらに近い経験をしてしまってはいませんか?
その時事故にならなかったのは偶然運が良かっただけのことです。
いつ事故が起こるかなんて誰にも分かりません。
しっかりと責任感を持ってハンドルを握る、そしてときには握らない判断をすることが重要です。