夜中になるとつい夜食をしてしまう方。
夜食に対して良くないイメージだけはあっても、実際どのような問題があるのか知っていますか?
夜食は健康的な生活を乱す恐れがあります。
というのも食事には、栄養を取り入れるほかにも、生活リズムを整えるという重要な役割があります。
この記事では、夜食のデメリットとそもそも夜食をしてしまう原因を解説しています。
さらに後半では、どうしても何か食べたいときにおすすめのメニューも紹介しています。
ぜひ現在の夜食習慣の改善に役立ててくださいね。
目次
夜食の3つのデメリット
肥満のリスクが高まる
これは誰もが思っている夜食のデメリットではないでしょうか?
もちろん、夜食をした分1日の総カロリーが増加することも1つの理由です。
しかし夜食で太りやすくなるのは、それだけではありません。
就寝前という時間帯にも、肥満を促進してしまう理由があります。
というのも、本来睡眠は身体を休める時間です。
食べ物の消化・吸収活動を行う時間ではありません。
夜食をすると、胃や腸はたとえ休息中だったとしても、強制的に働かされてしまいます。
まるで時間外労働させられているブラック企業の社員のようですね。
でも胃や腸は、朝食・昼食・夕食とすでに1日頑張った後です。
身体は睡眠モードになっているにもかかわらず、活発に消化・吸収活動なんてできません。
そうなると、食べたものはエネルギーに変換されず、脂肪になってしまいます。
睡眠の質を低下させる
胃や腸が活発に働くことで、身体は休まらないばかりか、無駄な体力を消耗してしまいます。
余計な消化・吸収活動のせいで、睡眠の質が低下してしまうのです。
なお消化・吸収活動自体も、睡眠によって妨げられます。
だから食べたものを上手にエネルギーに変換できないのです。
休息という本来行われるべき行動に逆らっているので当たり前ですね。
このように、夜食を取ることでお互いにダメージを与え合い、双方の質は低下してしまいます。
悪影響はさらに広がります。
その1つに、成長ホルモンの分泌を妨げることが挙げられます。
成長ホルモンは、子供の身長を伸ばすだけのものではありません。
骨や筋肉を強くするほかに、健康的な肌を保つ役割も担っています。
成長ホルモンが不足することで、肌のターンオーバーに悪影響が及びます。
成長ホルモンは成人にも必要不可欠なものなのです。
次の日の生活に影響する
睡眠の質が低下し、熟睡できていないまま次の日の朝を迎えると、生活に様々な悪影響が表れます。
その1つとして、疲労感を引きずったままでは本来のパフォーマンスを100%発揮できません。
例えば、やる気が出ずだらだらと午前中を過ごしてしまったり、二度寝をしてしまったりします。
他には、集中力が下がり作業効率が低下してしまいます。
睡眠不足はネガティブ思考になりやすく、ひどい場合にはうつ病を発症するとも言われています。
また疲労以外の点では、朝ご飯に影響を及ぼします。
あなたは夜食をした場合、次の日の朝食はどうしますか?
夜食後ほとんど活動していないため、お腹が空かずにあまり食べられないかもしれません。
しかし朝ご飯を抜くことには、多くのデメリットがあります。
朝食・昼食・夕食という本来の食事に影響が及ぶと、食生活がどんどんと乱れていく恐れがあります。
夜中にお腹が空く理由
夕食に問題がある
ここでは2点の原因を挙げます。
1点目に、早食いをしている、または良く噛まずに食べているということです。
ゆっくりと味わって、良く噛んで食事を行うことで、脳は満腹感を感じます。
しかし早食いをしたり良く噛まずに食べたりしていると、満腹に気づくのはお腹が苦しくなってからです。
お腹を楽にするために、過剰に消化活動が行われることで満腹感は持続しません。
また「食事を楽しむ」ことができず、胃への負担も大きいことが、その他の悪影響をもたらす可能性もあります。
2点目に、食事の栄養バランスが悪いということです。
偏った食事をしていると、脳へ満腹感が正しく伝わりません。
夜中に感じている空腹感は、もしかしたら脳が間違った情報を発信しているだけなのかもしれませんよ。
栄養バランスの偏りについて、1つ具体的な例を挙げましょう。
白米やいも類などの炭水化物を摂り過ぎると、血糖値が急上昇してしまいます。
すると脳は急いで血糖値を下げるように命令を行います。
血糖値は急降下しますが、それで解決ではありません。
血糖値が急降下するとき、人は空腹感を感じると言われています。
実は空腹感は、胃の中にある実際の食べ物の量で決まるのではないのです。
また血糖値はインスリンというホルモンによって下げられていますが、急上昇を抑えるために過剰に分泌され余ったインスリンは、脂肪として体内に蓄積してしまいます。
すなわち肥満のリスクも高まります。
食べ物のことを考えてしまっている
テレビでグルメ番組を観たり、ネットでグルメサイトを閲覧したりしていませんか?
おいしそうな食べ物の写真を見るとよだれが垂れてくるということがありますが、そのような状態になっている可能性があります。
食べ物のことを考えていると、空腹感を感じてしまっても仕方がありません。
夜は食べ物に関連するテレビ番組やサイトを見ることを避けるように工夫をしましょう。
夜食が習慣になっている
夜食が習慣になってしまっていると、空腹でないにも関わらず、いつもの時間になっただけで夜食をしたくなってしまいます。
本当に空腹でないならば、少し我慢していれば空腹の波は消えるかもしれません。
実際、空腹感を感じた時、本当に空腹であることはそんなに多くはありません。
たいていは脳が間違った空腹情報を送っているだけです。
その間違った情報を脳が送ってしまう根本的な原因、例えば先ほどお話しした夕食に関する問題などを解消することが重要です。
本当に空腹で眠れないとき以外は、少し我慢したほうが良い結果になることが多いです。
夜食を習慣にしないために、また習慣を取り払うために、意識を変えてみてはいかがでしょうか?
どうしても夜食を食べるなら
3つのポイントとNG食品
そうは言っても、夜食の習慣は急にはやめられません。
それに普段夜食をしていたにも関わらず、急にやめると別の問題が発生することもあるかもしれません。
デメリットを無くすことはできませんが、夜食をする場合にはできるだけ睡眠や次の日の生活に影響を及ぼさないよう、食べるものに気をつかいましょう。
ここでは3つのポイントをお話しします。
まずはじめに、消化の良いものを選びましょう。
胃への負担が大きいと、それだけ眠りを妨げてしまいます。
また良く噛んで食べることで、胃への負担が減るほか、少量で満腹感を感じることができます。
次に、温かいものを選びましょう。
身体を内側から温めてあげることで、睡眠の質を高めることができます。
通常入浴で身体を温めることで睡眠の質は保たれています。
その体温を低下させないためにも、サポートするためにも温かい食事をしましょう。
最後に水分の多いものを選びましょう。
水分でお腹を膨らませることで、少量で満腹感を感じることができます。
睡眠中の脱水症状を防止する面でも効果的です。
一方これらの食品は避けるようにしましょう。
まずは辛いものです。
強い刺激が身体を興奮させてしまうことで、眠りにつきづらくなってしまったり睡眠の質が低下してしまったりします。
また油ものも控えましょう。
胃への負担が大きく、胃もたれの原因になります。
加えて炭水化物も良くありません。
先ほど少しお話ししましたが、炭水化物は血糖値を乱しやすく、睡眠に悪影響を及ぼしてしまいます。
そして最後に、何を食べるとしても、できるだけカロリーの低いものを少量だけに留めるよう心がけましょう。
ラーメンならこの味を
夜食と言えばラーメンという方も多いのではないでしょうか?
飲み会の2次会でラーメンなんてこともあるかもしれません。
ラーメンは温かい汁物であるという点では良い食べ物です。
しかし何味にするかは気を付けた方が良いです。
おすすめは醤油・塩・シーフードなどです。
逆にこってりしたものや辛いものは避けるようにしましょう。
また野菜でかさ増しし、麺の割合を減らすのもおすすめです。
ラーメンの他には、同様にうどんやそばなどの麺類、おでん、スープや汁物が夜食に適していると言えます。
食べ方も工夫しよう
デメリットの無い夜食はありません。
ですから出来るだけ少量で満腹感を感じれるような工夫、言い換えれば脳を騙す工夫が重要になります。
汁でお腹を膨らますということも1つです。
また先ほど話に出てきましたが、良く噛むことも満腹中枢が刺激され満腹感を感じやすくなるので効果的です。
まとめ
健康的な食生活を送るうえで、朝昼夕3食の食事をしっかりと取ることは重要です。
夜食や間食などのその他の食事は、その3食の食事に影響を及ぼさないように配慮して行うことを心がけましょう。
夜食は空腹感が満たされてその時は大きな満足感が得られるかもしれませんが、身体にとって良いことはあまりありません。
夜食を楽しむとしてもときどきに抑え、習慣化してしまわないように気を付けましょう。