ただでさえ体調悪いのに、熱で余計にしんどくなってる気がする・・・
でも熱は身体をいじめているわけじゃないんだよ
むしろ風邪を早く治すために熱を発生させているんだ
ちょっと喉が痛かったり鼻水が垂れる。
そのくらいならまだしも、発熱を伴う身体の不調っていやですよね。
実は身体が発熱するのには、ちゃんと意味があるのです。
それこそが免疫力の強化。
体温を上げることによって、体内の免疫細胞の活動は活発化します。
それにより早く敵をやっつけ、身体を回復させることができるのです。
この記事では発熱と免疫の関係についてお話しします。
これらの関係性を知ることによって症状から身体の状態を知ることができるようになるかもしれません。
さらには薬の効果的な服用方法が分かりますよ。
目次
健康を守る免疫機能
免疫とは?
人間には免疫と呼ばれる機能が備わっています。
マスクの着用などで病気への感染を予防していても、全ての菌を100%防ぐことは不可能なもの。
そもそも食べ物に付着した菌が感染源となってしまうこともあります。
それでは体内に病原体が侵入してきてしまうと、必ず病気になってしまうのでしょうか?
そんなことはありませんよね。
このようにして体内に侵入してきてしまった病原体をやっつけるのが免疫機能です。
この機能のおかげで私たちは元気に生活することができています。
免疫細胞の役割
侵入してきた病原体と戦う免疫細胞たちの60~70%は腸の中にいます。
生きた菌を腸まで届けることを重視した食品なんてものもありますよね。
代表的な免疫細胞の1つに白血球があります。
白血球は、ウイルスや細菌などの異物が体内に侵入してきたときに、それらを自らの身体に取り込んで消化分解します。
その他にも、実は免疫細胞たちには様々な種類があります。
白血球のように自らが戦うもの。
白血球たちに敵がやってきたと知らせて戦わせたり、逆にこれは味方だから攻撃してはダメだと指示したりするもの。
普段から体内をパトロールしてくれているおまわりさんのような免疫細胞。
ウイルスの種類によっても専門で対抗する細胞は変わります。
まさに警察の部隊のようですね。
普段の日常生活の裏には、これらたくさんの細胞たちの協力と活躍があるのです。
がんのような人間にとって脅威である大きな病気にかからずにいられるのも、もちろん免疫細胞たちのおかげですよ。
もしも免疫力が弱まってしまったら?
それではこれら免疫細胞たちの力が弱まってしまったらどうなるでしょうか?
ちょっとしたことですぐに体調を崩してしまいます。
さらに弱まった身体は病原体にとっては絶好のチャンス。
どんどんと勢力を拡大させてしまいます。
そうして身体が弱まると、健康な状態なら何ともない敵にもやられてしまうようになってしまいます。
身体の弱い子供やお年寄りが病気にかかりやすかったり、1度がんを患うと体内で転移を起こしてしまうのが分かりやすい例です。
従ってウイルスや細菌を増殖させないようにするためには、初めが肝心。
免疫力を上げ、病気にならない強い身体を作ることが大切なのです。
風邪が発熱を伴うのはなぜ?
血流を良くするため
風邪が発熱を伴う理由、それは血流を良くすることで免疫細胞を活性化させるためです。
先ほどあげた免疫細胞の1つである白血球は、血液中に生息しています。
従って体温を上げ血流を良くしてあげると、元気な白血球たちをいち早くウイルスや細菌の元へと送り届けることができるのです。
敵の勢力が拡大する前に鎮圧することの重要性はお話しした通りですが、発熱はそのための症状だったのです。
また発熱にはもう1つの役割もあります。
ウイルスや細菌が一番元気に活動できる環境、それは平熱の状態です。
体温を上昇させることで、敵は思うように増殖できなくなります。
つまり免疫細胞が有利に戦えるようになるのです。
以上をまとめると、発熱は身体の防御反応であり、初期段階で症状の悪化を防ぐための反応なのです。
発熱には重要な意味があったのですね。
解熱剤の使用には注意を
とは言っても本人にとっては熱は辛いもの。
ただでさえしんどいのに、いくらウイルスをやっつけるためとはいえ体温が上がると余計に身体が弱まったように感じてしまいます。
そんな時に役立つのが解熱剤ですよね。
熱に対して無駄な体力を消費することで免疫機能を衰えさせてしまっては元も子もありませんから、気持ちだけでも楽になることは大切です。
でも一方で発熱には免疫細胞の活動を助ける役割があることも事実です。
すなわち捉え方によっては、解熱剤の使用は身体自らの回復機能を妨げていることになります。
まずは安易に解熱剤を服用するのではなく、自らの持つ免疫力を高めることに集中する。
それでも症状が緩和しないときには、一時的に体温を下げることで回復につながることもありますから解熱剤の使用を考える。
解熱剤は直接風邪を治すものではないことを理解したうえで、そんな時には服用するのが良いのかもしれませんね。
不調を感じた時は早めに身体を休めよう
以上より身体の不調を感じた時にまずすることは解熱剤の服用・・・。
ではなく、免疫活動の手助けです。
すなわち無理に体温を下げようとするのではなく、身体を温かくしてあげることが重要です。
具体的には作業を切り上げ、早めに寝ることが大切です。
布団に潜り込むことで体温を高めに保つことができます。
そして身体を休めることで余計な体力を消費せず、身体には戦いに集中してもらうことができます。
それに寝てしまうことができれば、しんどさも感じません。
また風邪のひき始めに寒気を感じることがあるかもしれませんが、これは筋肉を収縮させて熱を作っているからです。
すなわち寒気は身体が体温を上げようとしている合図ですから、そんな時には布団で休まることをおすすめします。
もちろんこのような初期段階を超え、高熱が続いてしまっている時はこの限りではありません。
医師の診察を受け、処方してもらった薬の手助けを受けることが大切になります。
免疫力を向上させ強い身体を作る
ポジティブに生活する
ここまで身体の持つ免疫機能、そして体調不良に陥ったときの症状緩和のための方法についてお話ししてきました。
ここからはそもそも病気にならないための、強い身体を作る普段の生活についてお話ししていきます。
まずはストレスを溜めないことです。
現代人は仕事や勉強に忙しく、ストレスが溜まっている人が多いと言われています。
ストレスは仕事や勉強の効率を下げるだけでなく、免疫機能をはじめとして身体の持つ様々な機能を低下させます。
結果体調を崩しやすくなったり病気にかかりやすくなったりしてしまいます。
対策の1つとして、笑うことが挙げられます。
簡単なことのようですが、最近の生活を思い返してみてください。
あなたは毎日笑っていますか?
家族や友達とおしゃべりをする、テレビや動画サイトで面白い映像を観るなど、方法は何でも構いません。
笑う門には福来るとも言いますし、ぜひ笑顔のあふれる日常を送りましょう。
また充実した生活を送るためには、趣味の時間を確保することも大切です。
ストレス発散には趣味に没頭することも効果的ですから、上手に趣味の時間を確保してポジティブな生活を目指してみましょう。
身体を芯から温めてくれる食事をとる
風邪をひくと発熱によって免疫力を上げるとお話ししましたが、普段から体温を高く保つことは病気の予防になります。
身体を芯から温めてくれるような食事、血流を良くするような食事を積極的にとることを心がけましょう。
さらに血流が良くなると、酸素が頭にしっかり届けられることで回転が速くなるといううれしい効果も期待できます。
仕事や勉強の効率がアップし、人生がプラスの方向に回りだすかもしれませんね。
自律神経を整える
そして健康的な生活を送るために最も重要なこと、それは自律神経を整えるということです。
簡単に言えば、夜更かしや偏った食生活を避け、また休日の寝だめなども避けるようにすることで、生活リズムを安定させましょう。
これにより新しい免疫細胞の生成が適切に行われ、いつも最新の細胞たちが高い免疫力を維持してくれるようになります。
自律神経が病気を防ぐのは、免疫力の面からだけではありません。
自律神経の乱れにより睡眠に乱れが生じると、家の中にいるにも関わらず時差ボケと同じような状態になってしまいます。
眠気や疲労感は仕事や勉強の効率を下げ、ひどい場合にはあたなの人生をマイナスにするかもしれません。
逆に自律神経が整うと、睡眠の質が高まったりストレスを上手に発散できるようになったりします。
自律神経を整えることは健康に対して全般的に重要なことなのです。
まとめ
風邪をひきやすいと感じている方、身体が弱いと感じている方は免疫力を高めることを考えてみましょう。
普段の生活の中で食事や睡眠を改善することから始められます。
健康的な生活であなたの人生も豊かにしていきましょう。