ひつじが2匹・・・
う~ん、寝られない…。
布団に入って目を瞑っていても、なかなか眠りにつけない方。
他のサイトで得られた解決策を試してみるもうまくいかなかった方。
もしかしたら入浴の仕方に改善の糸口があるかもしれません。
お風呂はただ単に身体をきれいにするだけの時間ではありません。
入浴には身体を温める役割がありますが、実はここに入眠との深い関連があります。
詳しくは本文中で説明いたしますが、結論だけ先に述べておくと、一度入浴で上昇した体温が戻るときの温度変化を上手に利用することで、スムーズに眠りにつくことが可能になります。
この恩恵を最大限に受け取るためには、入浴の仕方はもちろん、入浴後の過ごし方にもこだわることが欠かせません。
この記事では、睡眠の質を高めるために入眠にフォーカスをし、入浴との関連について詳しく解説しています。
毎日必ず行う入浴タイムだからこそ、有意義なものに変える価値があります。
入浴によって睡眠の質を高めることで、本当の意味で1日の疲れを取りましょう。
目次
寝つきをよくするために入浴で気をつけるべきこと
朝風呂と夜風呂
入浴は夜を基本としている方が多いと思いますが、一方で朝風呂が習慣の方もいらっしゃると思います。
まず初めに、朝風呂は睡眠へどのように影響するのでしょうか?
結論から言うと、朝風呂は睡眠に良い影響も悪い影響も及ぼしません。
それは入浴から入眠までの時間が大きく離れているからです。
睡眠への影響以外の観点では、朝風呂にはすっきりと身体を目覚めさせ、ソープの香りも漂い気持ちよく1日を始められるというメリットがあります。
しかし入浴は意外と体力を消耗します。
就寝中に休まっていた身体を急に活発に動かすことで、心臓に負担をかける可能性があることには注意しておきましょう。
一方で夕方以降の時間帯の入浴は、睡眠に影響してきます。
以降は全て夜の入浴についてお話ししていきます。
寝る何時間前に入るといいの?
最初に少し触れましたが、入眠は体温変化のサポートを受けています。
従ってこの体温変化を促進させるよう逆算して入浴することで、寝つきを良くすることができます。
そこで、ひとまず体温と入眠の関係についてお話ししていきます。
人の体温は1日の中でもわずかに変動しています。
具体的には、昼の活動中は上がり夜の睡眠中は下がります。
夜は脳や身体を活発に働かせる必要が無いので、クールダウンして休ませているのですね。
ちなみに夏の夜寝苦しかったり冬の朝布団から出られなかったりするのは、この体温調節が妨げられてしまうからです。
このような身体の仕組みにより、人は体温が低下するときに眠気を感じます。
それも体温が急激に低下するほど大きく表れます。
ではなぜ入浴で寝つきを良くすることができるのでしょうか?
入浴の2つの効果を考えてみましょう。
1つは身体が温まることです。
一度体温を上げることで、下げ幅が大きくなります。
もう1つは血流が良くなることです。
これにより、効率的に身体から熱が逃げていきます。
これらの効果により体温の大きな変化を得られるため、入浴は寝つきを良くすることに繋がっているのです。
ところで体温は入浴後どのように変化していくのでしょうか?
風呂あがりのまだ体温の高い状態でも、時間が経ち湯冷めしてしまった状態でも、気持ちよく眠りにつくことはできません。
そのように考えると、最適な入浴時間は就寝の1~2時間前となります。
そのタイミングで身体を芯から温めておくことが大切です。
お風呂の最適な温度と入浴時間は?
それでは就寝1~2時間前の入浴は具体的にどのように行うことで最大限の効果を引き出すことができるのでしょうか?
ここでは湯温と入浴時間に着目してみましょう。
まずお湯の温度については39℃~41℃くらいがよいと言われています。
銭湯では42℃や44℃のような高めの温度設定の場合も多くあり、この39℃~41℃という温度は少しぬるめに感じるかもしれません。
しかし、実はお湯の温度は高ければ高いほど良いものではありません。
熱すぎるお湯は身体の表面的な温度ばかりを上昇させます。
例えるならば、電子レンジの加熱ムラのような状態でしょうか。
そのため体感的にはよく温まったように思えるのですが、内側から温まっていないため入眠のサポートにはなりません。
さらに身体の表面の熱は逃げやすく、すぐに身体が冷えてしまいます。
ですから、寝つきを良くするための入浴としては、身体を芯から温めることが重要になります。
そのための温度こそが39℃~41℃なのです。
このくらいの温度で、ゆっくりとじんわりと身体を温めてあげましょう。
なおシャワーだけで済ます場合も、同様に身体を芯から温めることはできませんのでご注意ください。
続いて入浴時間についてですが、おすすめは10分~20分くらいです。
少しぬるめのお湯でじっくりと身体を芯まで温めるためには、まず入浴時間が短すぎてはいけません。
一方長湯も良くありません。
身体が充分に温まると、毛穴が開き身体から水分が蒸発していきます。
汗をかくことのメリットは多くありますが、必要以上の汗をかきすぎると身体の水分量が減ってしまいます。
肌が乾燥し様々なトラブルの元となりますので注意してください。
また入浴は思っている以上に体力を消耗します。
長湯をすると、本来リラックスするはずの入浴が本末転倒になってしまいます。
以上より、39℃~41℃のお湯に10分~20分程度の入浴が最もおすすめです。
適切な入浴で得られる効果
リラックス効果
お風呂でリラックスできるのは当たり前だと思っているかもしれません。
しかしあなたは本当にリラックスできているでしょうか?
すでにお話ししましたが、入浴には体力を使います。
高温の湯船やシャワーで済ますだけなど、適切でない入浴は体力の消耗ばかりで、1日の疲れをリセットするリラックスタイムとはなりません。
ゆっくりとお湯に浸かり身体を温めてあげることで、副交感神経が優位となります。
副交感神経についてはこちらの記事でも触れていますが、主に精神を落ち着かせストレスを解消させる役割があります。
これにより身体をリラックスさせることができるのです。
健康増進の効果
入浴を行うことで、血流が良くなります。
それには2つの理由があります。
1つは身体がお湯で温められることで、血管が広がるからです。
もう1つは水圧により心臓の働きが活発になるからです。
血流が良さは健康に直結しています。
例えば血流が悪くなると、身体の凝りや足のむくみを感じやすくなります。
冷え性の原因が血行不良にあることも良くあります。
また最悪の場合には、動脈硬化や血管病を発症してしまいます。
入浴で血流を良くすることで、これらの病気のリスクを下げることが期待できるのです。
人生を豊かにする効果
これまでにお話ししてきたように、適切な入浴には寝つきを良くしてくれる効果があります。
睡眠の質が向上すると朝気持ちよく目覚められ、1日を快適に過ごすことができます。
また記憶力や集中力が高まり、仕事や勉強のパフォーマンスが向上します。
このような有意義な日常が継続することで、人生は豊かなものとなることでしょう。
少しスケールが大きすぎて想像できないという方は、逆の場合を考えてみてください。
いつも寝不足で頭がぼーっとしているような状態では、何をしても作業効率は半減してしまいます。
そのような日々から明るい未来は見えてきませんよね。
入浴後から就寝までの過ごし方
最適な入浴を行っても、その後の就寝までの過ごし方が悪いと、入浴の効果は半減してしまいます。
夜更かししない
入浴は就寝時間の1~2時間前が良いとお話ししました。
当たり前ですが、入浴後1~2時間を目安に布団に入りましょう。
作業のきりが悪かったり、友達とのSNSでのやり取りが長引いたりなど、なんらかの原因があっても夜更かしをしてしまっては元も子もありません。
湯冷めが風邪などのリスクを高める恐れもあります。
安静に過ごす
お風呂で副交感神経が優位になったら、眠りにつくまでその状態を保ってあげましょう。
極端な例を挙げると、激しい運動をして心臓がバクバクの状態ではすぐに眠りにつくことはできませんよね。
読書や音楽などで心を落ち着けてあげることで、身体は眠る準備を適切に行うことができます。
スマホはNG
現代の人々がよくやってしまいがちな夜の行動なのですが、実は就寝前のスマホはNGです。
布団に入っても目がぱっちりで寝れる気がしないという方、直前までスマホをしていませんでしたか?
スマホが発する強い光は身体を刺激し、眠りの準備を妨げてしまいます。
なかでも興奮作用を起こすゲームは最悪です。
スマホから離れることで、SNSやネットサーフィンが原因で就寝時刻が遅くなってしまうという問題も根本から解決することができますよ。
併せて夜は通知をOFFにしておくことをおすすめします。
次の日の朝では遅いような緊急の連絡が来ることなんて、そうそうありませんよね。
また眠れないからといってスマホを見る方がいらっしゃるかもしれませんが、逆効果なので今すぐやめましょう。
スマホをしていて襲ってくる眠気は、本当に身体が限界まで疲れ切っているというSOS信号です。
まとめ
就寝の1~2時間前に10分~20分間の入浴で明日の自分につなげましょう。
39℃~41℃のお湯でじっくりと身体の芯まで温まれば、きっと快適な睡眠に近づくことでしょう。
また、合わせて入浴後の過ごし方にも気をつけてください。
心を落ち着け、ゆったりとした時間を過ごすことを心がけましょう。
ぜひあなたも今日からの入浴法をアップデートして、健康的な生活を手に入れましょう!