パジャマと部屋着の境界が曖昧な方、意外と多いのではないでしょうか?
この2つは、きちんと使い分けることが重要です。
それは、パジャマは寝る用、部屋着は起きている間の活動用に、それぞれ最適化された服だからです。
特にパジャマは、寝具以上に睡眠の質を大きく左右するものです。
人前に出ない服であるパジャマや部屋着こそ、きちんと着分けて、素の自分を高めましょう。
目次
パジャマを部屋着にしてはいけない理由
起床後もパジャマでだらだらと過ごすことには、多くのデメリットがあります。
「急な宅急便に慌てる」なども1つですが、ここでは健康的な生活を乱す3つのリスクについてお伝えします。
「パジャマ=寝る服」の等式が崩れる
人間には、大きく分けて「覚醒」と「睡眠」の2つの状態があります。
それぞれの状態は、自律神経の働きにより適切な体温やホルモンの分泌が保たれています。
これらは自動的にコントロールされていますが、その指揮をしているのは主に脳です。
脳は、パジャマを「寝るときの服」と認識しています。
ですから脳は身体に対して、パジャマを着ることで眠りにつくための準備を促し、パジャマを脱ぐことで活動を始めるための準備を促します。
もし起床後いつまでたってもパジャマを着ていては、脳は混乱してしまい、適切な指示を出せなくなってしまいます。
分かりやすく言えば、「活動モード」と「睡眠モード」の切り替えが上手にできなくなってしまいます。
休日をベッドの上でだらだらと過ごしてしまった経験はありませんか?
それはパジャマのままで、部屋着に着替えを行わなかったからかもしれません。
着替えが面倒だという方がいらっしゃるかもしれません。
着替えは1分あれば可能です。
その1分を惜しんで休日を無駄に過ごすのは、もったいないです。
簡単にベッドに横になれてしまう
確かに人間は面倒臭がりな生き物です。
より楽な選択肢があれば、そちらを優先してしまうことは仕方ありません。
勉強の合間の休憩時間を考えてみましょう。
もしパジャマを着ていれば、すぐにベッドに向かうことができます。
ベッドの誘惑は大きいですよね。
しかも、パジャマなので快適に眠れてしまいます。
一方、部屋着を着ていれば、一度着替えを行わなくてはなりません。
すると、「着替えて寝る」べきか「今勉強を終わらしてしまう」べきかを比較します。
一度考える時間があることで、欲に任せた行動ではなくなります。
寝る選択をする場合でも、「集中力を回復させて後で勉強した方が効率的だ」と理由を持って眠ることになります。
誘惑に任せた行動ではなく、この行動に理由を持つということが大切です。
特に作業部屋と寝室が同じ方は注意しましょう。
ベッドが視界に入りやすく、距離も近いので、すぐにベッドに向かってしまいがちです。
また1人暮らしの方も、他人の目がないので誘惑に負けやすいですね。
そのような方こそ、起きたら部屋着に着替えることを習慣にすべきです。
無駄な仮眠が減り、時間を有意義に使えるようになります。
パジャマには寝汗が染み込んでいる
人が一晩にかいている寝汗の量って、どれくらいだかご存知ですか?
なんと、夏でなくてもコップ1杯分の汗をかくと言われています。
それは、人が眠りにつく時に体温を下げていることと深い関係があります。
人は、体内の熱を、汗と言う形で体外に放出します。
運動後に汗を多くかくのも同様ですね。
快適な眠りのためにかいた寝汗は、パジャマが吸収してくれます。
ですから、よほどの熱帯夜でない限り、朝パジャマがべちゃべちゃなんてことはありませんよね。
だからこそ気づきにくいのですが、パジャマにはコップ1杯分の寝汗が染み込んでいます。
そんなパジャマを起床後も着続けるのは、清潔とは言えません。
汗の臭いも身体に染み付くかもしれませんよ。
部屋着をパジャマにしてはいけない理由
逆に部屋着で1日中過ごせば、宅急便にも困らず、ついベッドに寝ころんでしまう癖も防げ、洗濯物も増えなくて最強なのでしょうか?
残念ですが、そんなことはありません。
部屋着で寝ることの問題点について、考えていきましょう。
睡眠モードへの切り替えができない
先ほど、「パジャマ=寝る服」の等式が崩れるというお話しをしました。
当たり前ですが、逆も同じです。
部屋着で寝ていると、「部屋着=起きている間の服」という等式が成り立ちません。
脳はいつまでも活動モードだと勘違いしてしまいます。
睡眠モードに切り替えることができないと、どのような問題が生じるのでしょうか?
例えば、眠気が呼び起こされなくなります。
すると夜になっても目がぱっちりで、夜更かしのリスクが高まってしまいます。
眠気がやってくるのは、身体が限界の悲鳴を上げてからです。
最悪の場合には生活リズムが乱れ、夜型生活になってしまうかもしれません。
パジャマは睡眠用に最適化された服
運動をするときには、身体を動かしやすい服を着ます。
仕事をするときには、作業をしやすい服を着ます。
このように、人は目的に適した服を着分けています。
それでは、寝るときにはどんな服を着るべきでしょうか?
もちろんパジャマです。
パジャマは寝るときの正装です。
パジャマには、このような特徴があります。
吸湿性や通気性に優れていることで、体温のコントロールが適切に行えます。
保温性に優れていることで、寝冷えの心配が減少します。
寝返りが自由にできることで、身体への負荷を分散させることができます。
身体が締め付けられないことで、血流が滞りません。
このように、パジャマには睡眠の質を向上させる工夫がたくさん施されています。
リラックスして気持ちよく眠りにつくためにも、適切な服を着るべきです。
睡眠の質が低下する
ここまでお話ししてきたように、パジャマには睡眠モードへの切り替えや快適な眠りをサポートするという重要な役割があります。
睡眠は人生の約3分の1の時間を占めています。
睡眠の質が低下すると、日常生活に様々な悪影響が表れます。
これだけではありません。
そして、部屋着で寝ていることが原因で睡眠の質が低下している際、厄介なことが1つあります。
それは、原因が服装にあることに自身で気づきにくいということです。
睡眠時の服装にこだわったことが無ければ、パジャマで眠りが変わるなんて考えもしません。
そうなる前に対策しましょう。
パジャマや部屋着に関する疑問
ここからは、パジャマと部屋着の使い分けを見直そうと思った方向けに、いくつかの疑問点を解消します。
何着用意すればいいの?
パジャマや部屋着は人前で着る服ではありませんから、できるだけ安く済ませたいですよね。
基本的には、洗濯の頻度次第です。
パジャマは毎日着るので、3セットくらいあれば十分ではないでしょうか?
天気が悪く、思うように洗濯できない日があっても、あまり問題なく回せると思います。
一方の部屋着は、休日がどれだけ連続するか次第です。
言い換えれば、連続して着る可能性があるかどうかですね。
仕事やお出かけでよく外出する方であれば、部屋着は1着でも問題ないかもしれません。
また、起床から外出までや帰宅から入浴までに時間があり、一度部屋着に着替えたいという方もいらっしゃるかもしれません。
このように普段から部屋着を多用する方の場合は、パジャマと同じように複数セット用意しておきましょう。
なお、パジャマも部屋着も、1度着用したら洗濯をしましょう。
パジャマは先ほどお話しした通り、寝汗が染み込んでいます。
一方の部屋着も、1日生活をしていると、目に見えない汚れが意外と付着します。
臭いもついているかもしれません。
着替えのタイミングは?
パジャマから部屋着への着替えは、朝歯磨きをしたり身だしなみを整えたりするタイミングで行いましょう。
睡眠モードから活動モードへ切り替えるためにも、起床後なるべく早い方が良いですね。
部屋着からパジャマへの着替えは、入浴前後のタイミングが一般的です。
せっかく身体をきれいにしているので、そのタイミングで服もきれいなものを着たいですよね。
入浴後は睡眠モードに切り替え、スマホの使用を控えて読書などに時間を費やすのがおすすめです。
具体的には何を着ればいいの?
パジャマのおすすめ
パジャマには、先ほどお話ししたこれらの条件を満たしているものがおすすめです。
- 吸湿性・通気性・保温性に優れている
- 寝返りがしやすい素材
- 身体を締め付けないデザイン
パジャマで睡眠の質を高め、人生を充実させたい方は良いものを選びましょう。
部屋着のおすすめ
一方の部屋着に適している服としては、このような条件が考えられます。
- 汚れてもいい
- 伸縮性がある
- 身体にあったサイズ
後は、最低限人に会える服を選ぶと良いでしょう。
急な宅急便や来客があるかもしれません。
また日本は地震大国なので、着替える暇なく家を飛び出さないといけないことがあるかもしれません。
ですが、部屋着は日常生活に不自由がなければ、基本的には何でも構いません。
例えば、もともと外出用の服で、くたびれたけど捨てるにはもったいない服などでも良いと思います。
部屋で着る用の服として決めたものが、部屋着になります。
こだわりたい方は、ルームウェアとして売られている服をチェックしてみると良いかもしれません。
まとめ
パジャマと部屋着は、明確に違う役割を持った服です。
それらを混同させてしまうと、日常生活や睡眠に思わぬ悪影響が生じることがあります。
服を着分けることは、気持ちの切り替えという面でも重要です。
パジャマや部屋着にもお気に入りを見つけ、プライベートの時間を良い気分で過ごしましょう。